Monday, July 27, 2009

学習指導要領。

海外からだと傍から見ている感覚なので余計に思ってしまうのかも知れないが、
日本の将来が圧倒的に不安だ。

昨今の経済問題は言うに及ばず、犯罪の多発やモラルの減退など、
国としてのスタビリティがここ数年で急激に弱まっている感がある。
とりわけ今後は少子化社会となることが目に見えており、納税者も働く人間も減っていく。
つまり、国を支える人間が減っていく。
単語で表せば「多数決」と「レール」という、これまで通りの方法論が通用するわけがなく、
大きな転換を強いられることは明白だ。
「応用は得意だが発明は苦手」という日本人にとって、
新しい時代を迎えるためにさらなる混乱が待ち受けていることは必至である。

この少子化問題は、我々30代前半が生きているうちに解決することは難しいかも知れない。
何せ親子3代で100年間、である。
そう簡単ではない。

子供が減れば人口が減る。
これまで今の人口に合わせた服を着ていた日本だが、
そのままではその服はダボダボになってしまう。
産業の空洞化、都市部の過疎化などなど、簡単に思いつく課題は多い。

乱暴な言い方をすると、
子供が増えないのならば、彼ら一人一人の生産性を高めていくしかない。
この「生産性」は、何も経済面での生産だけを指しているわけではない。
むしろそれ以上の、「夢」や「希望」といった数字で推し量れない世の中のモロモロのこと。
それらを一人一人がさらに多く生産していってもらいたい。
そして子供たちにそれを教えるのは、大人しかいない。

だから、教育問題はこれまで以上に真摯に捉えていくべきで、
これこそが日本を崖っぷちから救う唯一の手段であると思う。

ところが、日本の教育機関への公的財政支出の割合は先進国で最低だ。

教育機関への公財政支出割合(OECD加盟30ヶ国・2008年)
スウェーデン 6.4%
 ・
フランス 5.6%
アメリカ 4.7%
 ・
 ・
日本 3.4%(最下位)
平均 5.0%

そして、家計が負担する学費は先進国で最も高い。

高等教育(大学、短大等)での家計負担割合(OECD加盟30ヶ国・2008年)

日本 53.1%(最高)
アメリカ 36.1%
 ・
欧州各国 数%
 ・
スウェーデン 0%


どうやら次回の総選挙では日本国民の大多数が民主党への投票をイメージしているらしいが、
日教組に牛耳られている民主党に、教育改革はできるのだろうか…。
(まあ、自民党も無力だったけれど)


さて、2012年から散々糾弾された「ゆとり教育」の見直しとして新学習指導要領が全面実施される。
理数系の教科は2009年からすでに前倒しで実施されている。
後述するが、これは歓迎すべきことだ。

公立学校に対して強制力のある学習要領が施行されたのは1961年。
そこからの小学校の総コマ数を追ってみる。
※()内は国算理社の合計コマ数

1961年 5821(3941) 
1971年 5821(3941) 0
1985年 5785(3659) ▲36(▲282)
1992年 5785(3659) 0
2002年 5367(3148) ▲418(▲511)
2012年 5645(3242) 278(94)

「ゆとり教育」と叫ばれた2002年からの学習指導要領が、
いかに大きな軌道修正だったかがよく分かる。
そして「ゆとり教育」によって時間を持て余した子供たちが何をしてるか。
犯罪だ。

事実上自由にネットを見ることができる環境が整い、
出会い系サイトに投稿し、
プロフでは友達の陰口を叩き、
大麻や覚醒剤と近づいた。

彼らの多くは「ゆとり教育」で自分を見失ってしまった、悲しい例だ。


翻って、コレナガは子供たちにも競争はあって然るべき、であると思う。
なぜなら、社会には必ず競争があるから。
いきなり社会に出されて「はい、競争ですよ」と言われて誰が順応できると言うのか。
子供たちは多かれ少なかれ、競争というものを意識しながら育っていくべきだ。

そこで、力を発揮しなくてはならないのが、彼らを支えるべき教師と親の存在だ。
とりわけ親は、間違っても全体の平均点を見てはならない。
あくまで自分の子供に対してのみ、視線を送るべき。
「こんなにできたんだね」
「勉強だけではなく、こんなことにもトライしてごらん」
その言葉だけで救われる子供たちがどれほど多いことか。
一人でも味方がいるというのは心強いのだ。

一方の教師、である。
ほぼ毎日、教師の不祥事がニュースを飾っている。
中でも、性犯罪が異常に多い。
教師だからニュースになっているというケースだけではないだろう。
(一般人の何倍の割合で性犯罪を起こしているのだろうか…)
京都教育大の例を出すまでもなく、教師やそれを志す人間のモラルの低さが本当に嘆かわしい。

無論、情熱的に子供たちを導く教師も数多くいるだろう。
けれど、犯罪教師たちのおかげで、
子供を育てるパートナーであるはずの親との信頼関係すら危うくなってしまっている。
「モンスターペアレント」という言葉が巷を賑わせているが、
彼らを育てているのは、実は、モラルの低い教師たちなのだと思う。

いくら指導要領が改善されたとはいえ、
肝心の教師がこの体たらくでは、日本の将来は明るいとは言えない。
ニワトリタマゴの話ではないが、教師を育てる機関から公明正大に作り直さなくてはならない。


ちなみに、「教育」の語源である「教」は「励まし模倣させること」、
「育」は「こどもが生まれること」又は「こどもを養うこと」を意味しているらしい。



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2 comments:

  1. 教育現場で働く者としても非常に同感です。
    ゆとり教育世代の子どもたちは、非常に極端な物の見方しかできないような気がします。おまけに、試験に筆記具を忘れてくるとか落語みたいです・・・。
    これからも、子どもたちの未来のためにも精進していきたいと思います。
    できればフットボールをからめて(笑)。

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  2. >つるびんさん

    全くの門外漢である故、余計に腹ただしい…。
    特殊法人、独立行政法人、公益団体(天下り先)に出されている予算を圧縮してこっちに使ってもらいたいもんですね。
    そしたら子供たちに余裕が生まれて、サッカーも見に来て貰えるし 笑

    でもホントの話、サッカーって子供の教育にはいい教材だと思うんですよね…。

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