Saturday, July 03, 2010

ウルグアイのスアレスに思うフェアプレー。

息苦しくも激しかったオランダvsブラジルについては、
FIFA公式動画サイトで書いたコラムを参照いただくとして、
ウルグアイvsガーナ、というか終了直前のスアレスのハンドについて。

延長後半ロスタイムにゴールライン上に立ったスアレスが
相手のヘディングシュートを故意に手でクリアしたシーンだ。
そのまま触らずにいれば、0.02秒後にゴール、であった。

ガーナの決定機がウルグアイのそれより勝っていたことや、
まさにこれが決まっていればそのまま試合終了だっただけに、これについて賛否両論巻き起こっている。
けれど、単純な是か否かで言えば、明らかな「是」である。
なぜならばサッカーはルールの中でプレーされるスポーツだから。
(範囲外なので退場になったわけだが、得点にはならないわけで)
ナショナルチームの戦いであるワールドカップは
そこまでしても勝利を目指すべき大会だと思っているし、
ウルグアイもルールに則ってスアレスの退場(&出場停止)という代償を払っている。
問題はない。

あるとすれば、フェアプレーの概念。
ところが、このフェアプレーの定義自体ハッキリしない。
敢えて言えば、
  • ルールを守ってきちんとプレーしましょうね
というのが一般的なフェアプレーの概念。

そして、とりわけ礼儀正しい日本人の多くが(サッカーだけでなくビジネスでも)
この概念(↓)を最優先させているように感じるのだが、
  • 相手を思いやってプレーしましょうね
という部分もある。
だが、こちらはあくまで二義的な要素に過ぎない。

相手を思いやってプレーすることは大事なのだけれど、
それにとらわれるあまり勝利を逃すなんてことは本末転倒なのである。

でも、釈然としない想いは当然ある。

うーん。

そんなことを考えながら思い出したのが、「カウンター潰し」である。
コレナガがサッカー界で最も忌み嫌う古典的な悪しき習慣だ。
この場合に逆手に取られているフェアプレーは、
上記の「相手を思いやってプレーしましょうね」の方である。

相手にボールを奪われてカウンターのピンチを迎えたとき、
奪われた選手もしくは別の選手が何故か豪快に痛がって転げまわって、
相手にサイドラインにボールを出させるアレである。
モグラに噛まれたのかと思うほど突然激しくのたうち回るので、
不本意ながらサイドラインにボールを出すと、
何てことはない、数分後には元気にピッチを走り回っている。
なんなんだ、と。

こんなものマリーシアでも何でもない、ただのくそったれ詐欺だと思っているのだが、
のたうち回る相手が出てくると既定路線でボールを外に出さなければならない雰囲気になってしまう。
本来であればレフェリーがその負傷の緊急度を判断してプレーを続行させたり止めたりするので、
別段ボールを出さなくてはならないわけでもないのだが、
それが「フェアプレー」とされている現実があるのだ。

本当にヤバい場合は速やかにボールを出すべきという論も分かるのだが、
そんなときはボールを出す前に100%、レフェリーがプレーを止める。

さて、ワールドカップとなるとレフェリーのレベルも高いので
明らかな「カウンター潰し」は、ファウルすら取られずに流される。
したがって今大会ではそんなシーンを見たことがない。
それだけに実に快適に観戦できる。

けれど、これが例えば中東と日本代表の試合なんかだと、
日本がリードされている場合、ほぼ100%試合終盤にこの習慣が発動される。
同じように我々がプレーしているSリーグでもかなりこの習慣が蔓延しており、
酷いときにはボールから遙か彼方にいるGKが突然足を押さえて倒れたりする。
相手選手だけでなく味方選手だけでなく、会場全体が「?」の空気に包まれる。
こんなの相手にしちゃいけない。
プレーを続けなきゃならない。

Sリーグの理事会でも「あんなつまらんプレーはサッカーをスポイルする!」と
ずーっと言い続けているのだが、修正される気配がはまだない。

今年の始めにファジアーノ岡山が
選手がピッチに倒れている際であってもボールを外に蹴り出さずプレーを継続したいと考えています。
公式HP上で発表したが、全くもって正しい、と思う。


ひとしきり興奮したので話を戻すと、スアレスのプレーは間違っていない。
けれど、「カウンター潰し」は一刻も早くサッカー界から駆逐すべきだ!

(と、書き始めた時点で書きたいと思っていたことと全然内容が変わった…)


まあ多分、日本代表の選手が大舞台でスアレスと同じことをやったら、
そりゃ大声では叫べないけれど「良くやった!」とほくそ笑んでしまう自分が確かにいると思う。

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