Friday, February 25, 2011

3つの選択肢。

本日は仕事の話。


あらゆることが一瞬で変化してしまう激動の現代では、「時間」がものすごく貴重です。とりわけ会社の方向性を定める経営者は時代の流れを感じるためにあらゆるところにアンテナを張りつつ、自分の会社を隅々までウォッチして能動的に「流れ」を作っていかなければなりません。また、小さな会社だと自ら動かなければならないことが色々と多いので、そういったところにも物理的に時間が奪われます。なので、時間がない。経営者としての判断はできるだけ「その場、一瞬」で行うようにしています。

で、そのためには何よりも「的確な情報」が必要になります。でも、経営者がそれを知るために丸ごと首を突っ込んでしまうと大体良いことが起こらない。ほぼ間違いなく「木を見て森を見ず」パターンに陥りますし、その過程を知っていれば知っているほど、例えば担当者に対して「こいつ、こうなんだろうなあ」というバイアスがかかってしまったり、「以前、こんなことがあったなあ」みたいな。もちろん事態について予測をしておくことは必要ですが、先入観をなるべくゼロに近づけないと正しい判断はできません。「予測」と「先入観」はコレナガの中では完全に別モノです。

他方、経営者が現場の肌感覚を知るためには現場に立たなければなりません。でも、ずーっと現場に立っているのは不可能。でもトラブルに対してそもそもの起こりから遡ってイチから話を聞くのに5時間くらいかかってしまうケースもあるかもしれません。それは時間のムダ。つまり、「的確な情報」を得るためには「部下からの報告」というプロセスが非常に大きなウェイトを占めるわけです。

簡単に言えば報告というのは、
  • 事実を正確に伝える
  • 解決のためのアイデアを出す
だと認識していますが、これが簡単なようでなかなかできないんですね。その理由の多くは自己弁護の気持ちから生まれる防衛本能だったりすると思うのですが、これはまあ仕方ありません。部下の性格に基づいて予測するしかない。基本的にはその「部下からの報告」というものほど個人に依存するものはないわけで、報告してきた人間によって報告のレベルと内容が違う。これも素早い判断の妨げにしかならないんです。

なのでこの「個人に依存している部下からの報告」をなるべく平準化させていくことが、経営者として素早い判断を行うために必須ということになります。

ウチのスタッフには何かトラブルが起こった際、
「報告と一緒に判断するために必要な3つの選択肢を必ず持ってきて」
と伝えています。もともとはどこかの軍隊の話で似たようなことを聞いたことがあったような気がするのですが、ちょっとカスタマイズして使っています。何せ一つの判断ミスで命を失うかもしれない軍隊で使われているようなルールだから、一刻を争うトラブルの際には有効に決まってるだろ、と思ったのを覚えています。

早速、ウチがやっているパターンを紹介します。
例えば、ある日上司から
「この間、××商事の○○さんが▲▲のチキンカレーを食べたいって言っていたんだ。だから○○さんと一緒に今日の昼に▲▲のチキンカレーを食べたいんだけど、予約しておいてくれる?」
と、当日の午前中にあなたにオーダーがあったとします。
そこであなたが早速▲▲に電話をしてみると、「本日は定休日です」という留守電のメッセージ。
お休みです。
さあ、困りました。

このときに、
「▲▲に電話をしましたが今日は休みでした。どうしましょうか?」
なんて上司に報告するようでは0点。
コレナガからしてみれば目も当てられないくらいほど酷いレベルですが、
意外と日常的に会社内ではこんなやりとりが繰り返されていると思います。

この場合でも必要とされているのはとにかく一刻も早く解決することであって、
「どうしましょうか?」
なんて聞かれて
「うーん。どうしようかねー…」
なんて当たり前に答えてしまう上司がいたら、ついでにこちらも注意報。


ここで先ほどの3つの選択肢の話です。
A、B、Cという3つの回答を、それぞれの「要素」を変更して上司への報告の際に準備します。
ココで言う「要素」とはつまり、5W1H。
5W1Hの(変えられないものを除いて)優先度の高いものから3つの選択肢を作ることがルールです。

簡単に言うと、
  • When(日時の変更)
  • Where(場所の変更)
  • Who(人の変更)
  • What(内容の変更)
  • Why(理由の変更)
  • How(方法の変更)
と、なります。

で、今回のケースに当てはめるといくつか不可能な(=変えられない)ものが出てきます。
Who→××商事の○○さんありきの話だから変えられない
Why→上司が「食べたい」という理由は変えられない
How→このケースではちょっと意味が分からないから除外

で、部下としては残った3つで選択肢を作るわけです。
A)When→「明日以降で予約をお取り直しいたしましょうか?」
B)Where→「隣の駅に美味しいチキンカレーを食べさせてくれるレストランがあります」
C)What→「近くに最近キーマカレーが評判のお店があります」

一つの文章にするとこうですね。
「先ほど▲▲に電話をしましたが、本日は定休日だそうです。そこで以下の3つのアイデアがあります。明日以降で予約をお取り直しいたしましょうか?または隣の駅に美味しいチキンカレーを食べさせてくれるレストランがあります。さらに▲▲の近くにはキーマカレーが評判のお店がございます。いかがいたしましょう?」

あと上司がやることと言えば、上司自身の都合と優先順位で選択するだけ。簡単です。ちなみに選択肢が2つだとYes or Noなので的確な判断にならないことが多く、4つだと選択肢が多くて迷ってしまいます。経験則で言っても3つの選択肢というのがベストです。

自分がやられて嬉しいことは他人も嬉しいに決まっているので、
コレナガはプレゼンの際にもできるだけクライアントに「3つの選択肢」を準備するようにしています。

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