クラブとして大きなステップだと思うのですが、
実はこの決断、コレナガの中では結構な葛藤がありました。
そもそもアルビSのトップチームは全員日本人です。
そしてシンガポールに住んでいる日本人で高校卒業してそのままシンガポールにいる人も稀、
サッカーでご飯を食べていこうと思っている人も稀。
一方で育てたシンガポール人はトップチームに登録できない。
よって根本的に下部組織は必要ないんですね。
もちろん、
- アルビファミリーを増やす
- シンガポールへの貢献
という意味合いもあるのでずっとやりたかったジャンルではあるのですが、
当然コストもかかってくるわけで、リスクを測った中での全体の中での優先順位は低くなっていました。
けれどもサッカースクールの責任者をしてもらっているタニグチと、
かなり前から文字通り喧々諤々の議論をずーっと続けてきて、
ようやく一歩を踏み出す気になりました。
やるからには全力サポートです。
これまで「うーん」と唸り続けてきたコレナガの心を動かしたのは、
タニグチの「情熱」です。
タニグチとの付き合いはもう5年目を迎えているけれど、
彼がこんなに「こだわった」のを見たのは初めてでした。
ああ、ちょっと表現が違うな。
彼はいつもこだわっているんですが、今回は特に強烈でした。
かなり土壇場で「やっぱり難しいなあ」と結論めいたことを言ったら、
へそ曲げてしばらく口を聞かなくなるくらい 笑。
加えてタニグチは常にミッションを心の中に持っています。
「使命感」、ですね。
- 一人でも多くの子どもたちにサッカーの楽しさを伝えたい。
彼の良さはホント、これに尽きます。
タニグチ自身はプレーで魅せれるコーチではないのですが、
その分、一生懸命に毎日様々な指導方法を研究しています。
使命感が突き動かしているのでしょう。
また、上記URLを参考にしてもらいたいのですが、
≪活動理念≫【サッカーを通じた人間形成・育成】・サッカーだけではなく、サッカーという活動の中でOn the pitch/Off the pitch、両面で当たり前のことを身につけていく。
こういうことが誰に言われなくても普通に出てくるわけです。
サッカースクールでも、
「コーチのお話を聞かない」「集合が遅い」「練習をしないでふざけてしまう」このような子どもがいます。しかしそれは決して悪気のあってしている事ではなく、子どもの特徴のひとつ。我慢をしてコーチの話を無理やり聞いても、頭には入っていません。子どもたちには叱るのではなく、気づかせる。答えを教えるのではなく、ヒントを与える。サッカーを通して子どもたちが自ら考え、自ら学ぶ。リズム感やバランス感覚だけでなく、チームプレイでの助け合いや粘り強さ、勝つ喜びや負ける悔しさを知る。それが、心の成長だと考えます。
これはクラブで設定したことですが、
これに則りながらブレイクダウンしてスクールの運営を進めてくれています。
ちょっと蛇足ですが、
「何のためにやるのか」というのを何かを始める前にきっちりと決めておく。
決してノリで決めない。
こうやって決めた着地点は実に明確で、失敗した時に振り返れるんですね。
(もちろん、数字も同様に設定しなければなりません。)
そして、振り返れると同じ過ちを繰り返さない。
そうやって仕事の精度は上がっていくものだと思っています。
「情熱」と「使命感」を持って取り組む仕事は、良くならないわけがない、と思うのです。
この事業がどうなっていくのか、非常に楽しみです。
↓たまたまタイムリーな並木さんのこれに関連した面白そうな本。読んでみようっと。
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